卓球マガジン

卓球の試合動画を見て自分なりに考察してみました

【試合動画】2020全日本卓球選手権大会女子シングルス準決勝 伊藤美誠VS早田ひな 

こんにちは!

 

今回は2020全日本卓球選手権大会女子シングルス準決勝

伊藤美誠VS早田ひなの試合動画を見た感想を述べたいと思います。

 

伊藤選手は「前陣速攻型スタイル」 でバック面に表ソフトと呼ばれる表面が粒形状になっているラバーを使っています。

 

いろんな変化をつけて相手を翻弄し、フォアではミートを多用するのが特徴です。

 

対して早田選手は左の「両面裏ソフトドライブ型」選手で身長167㎝の女子卓球選手の中では大きい体格を活かした、しなるようなドライブを繰り出すのが特徴です。

 

■試合結果

 伊藤美誠スターツ)3-4〇早田ひな日本生命

9-11/7-11/11-6/11-9/10-12/11-4/7-11

 


早田ひな(HINA Hayata)vs 伊藤美誠(MIMA Ito) 日本生命レッドエルフ2020全日本卓球選手権大会

 

早田選手の良かったと思ったところ

 

・フォアを攻めるコース取り

 

この試合、全体を通して早田選手は伊藤選手のフォア側を攻めて相手の態勢を崩してラリー展開で有利に進められるような戦術を取っていきました。

 

また、フォアを意識させておいてバックにも振ることによって伊藤選手の的を絞らせず、互角以上のラリーに持って行けたと感じました。

 

ちなみに筆者もフォアドライブを連続で打つのが苦手なのでフォアを攻めらせると弱いです(泣)。

 

ブロックが上手かったり、バックが強い相手は意外とフォアが苦手だったりするのでフォアを狙うコース取りが良かったりします!

 

・フォアドライブをストレートに打つのが上手い!

 

 フォア側に来たボールに対してストレートにドライブで伊藤選手からノータッチで抜くシーンが多く見られました。

 

早田選手の素晴らしいところは身体を大きく使った打ち方でコースが分かりづらいのとフォアに振られても体勢を崩さず身体が流れないところだと思います。

 

筆者も背が高いのですが、威力のあるボールが打てずにフォアに振られると身体が流れてしまいます(ToT)

早田選手みたいに強いボールが打てるようになりたいです(笑)

 

・バック側にロングサービスを多用

 

サービスに関しては伊藤選手のバック側にロングサービスを多用していました。

伊藤選手のバック側は表ソフトラバーを貼っており、速いボールは出しやすいですが回転をかけにくいラバーになります。

 

そのバック側に下回転系のロングサーブを出して伊藤選手に軽く起こさせ、そこからのラリーで有利に進めていたように感じます。

 

後半は伊藤選手もバック側のロングサーブを読んで回り込んでフォアで攻めたりするなど、攻め方を変えたり工夫していました。

 

ただ、バック側にロングサーブを多用することで結果的にフォア前やフォアサイドを出るようなサーブの対応が遅れていたように感じました。

 

表ソフトラバーは台上技術に優れている為、下回転系のロングサーブを出す戦術は有効です!筆者も見習いたいと思います。

 

伊藤選手の良かったと思ったところ

 

・サーブの引き出しの多さ

 

伊藤選手のサーブの引き出しの多さには目を見張るものがあります。

立ち位置、トスの高さ、回転の種類、ファームを変えたりしていました。

 

昨年、一昨年と伊藤選手は今大会である全日本卓球選手権大会で三冠を達成しており、国際大会でも中国選手に勝ったりそのほか他国の選手には負けないなど安定した成績を残せているのも、このサーブの引き出しの多さのおかげだと感じました。(もちろん、それだけではないと思いますが・・・)

 

筆者もサーブの種類は2.3種類しかもっていないため、もっとサーブの種類を増やしていきたいですね〜。

 

・フォアハンドのスマッシュ

 

伊藤選手の持ち味であるフォアスマッシュを連続で打つ場面も多く見られました。

 

 

現代は弧線を描くドライブ打法での攻撃がスタンダードなため、直線的で上から叩きつけるようなスマッシュは取りずらいというメリットがあります。

 

筆者はスマッシュが苦手で相手にロビングをされると決め急いでしまいミスをしてしまいます(笑)
伊藤選手みたいに強力なスマッシュを連続で打てるようになりたいです(泣)

 

 

 ・ラリー中にミドル攻める

 

 
後半、伊藤選手は早田選手のミドルを突くコース取りが多かったです。

 

早田選手は体格が大きく、左右に振っても届いてしまうため、

逆に強打を食らう場面が多かったです。

 

そこで伊藤選手は早田選手のミドルを突くことで相手の攻撃を止め、自分の攻撃につなげることが出来るため、とても有効な戦術だと感じました。

 

筆者もミドルに突かれると弱いです(笑)

背が高かったり、腕が長い選手にはミドルは特に有効なため、自分もミドルへ打つ練習をしていきたいと思います。

 

総評

 ダブルスを組んでいる者同士、お互いの手を知り尽くしている中での試合でした。


今回は早田選手が伊藤選手の苦手なところ攻め、戦術が一貫していたように感じました。一方、伊藤選手もいろんな工夫をして戦術の幅や引き出しの多さは流石だと思います。

 

お互い一歩も譲らず最終セットまでいきましたが、最後は伊藤選手がサーブミスで試合終了しました。


とても白熱した見応えのある試合で面白かったです。